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Re: 高級駒箱

 投稿者:ゲンベイ  投稿日:2017年 8月20日(日)03時13分0秒
  通報 返信・引用 編集済
  かつどん さん 早速ブログ拝見致しました。

大変立派なブログですね。文章もとても読みやすいですし、
お人柄が伝わってきました。将棋愛に溢れておりますね。
将棋、棋具などの普及にも貢献しておられるのは、大変素晴らしいと思います。

さて黒柿ですが、現在、島桑と同様に黒柿は貴重な材料となっています。
本当の良材はかなり少なくなってきているのではないでしょうか。
勿論、ストックを持っている人はいるかとは思いますが。

ウレタン塗装は木の風合いを殺してしまい、無機質な光沢を木に与えます。
この無機質な光沢が黒柿と合うかどうかだと思います。私はハッキリ合わないと思います。
貴重な木材を使って、その木を活かしきるなら漆が一番でしょう。
日本の木材を使って、日本の伝統的な技術で製作するのはロマンがあると私は考えます。

塗装にもいろいろな種類がありますが、私に出来るのはウレタン塗装、ラッカー塗装、
オイル仕上げです。ウレタン系はとにかく丁寧に手間を掛ければ、綺麗に仕上がります。
しかし、これは厚い塗膜で木を閉じ込めている感じがします。
見て触った感じが息苦しいような感覚とでも言いましょうか。

あの均一な塗膜、光沢が木を活かしていないと思うのですね。
木は呼吸をすると言いますが、ウレタンは木の呼吸もさせません。
手工品の世界には、そぐわないものと私は考えます。テーブルとかなら良いのですが。
それならば、耐水性、耐久性の高さがマッチします。

オイル仕上げというのがありますが、これは亜麻仁油という油を塗布していき乾燥、
硬化させていきますが、私も今まで数回試したのですが、手触りの良い木の質感
手作りの良さを味わえます。ただ、目止めをしなかったために、
木目が開いた状態になってしまいました。これをオープン・ポア・フィニッシュと言います。

オイル仕上げは、乾燥時間がかかる事と、塗膜なんて殆ど無いようなものであり、
耐久性が非常に低い事、紫外線の影響を強く受ける事で
色焼けしてしまう事などの欠点があります。私もオイル仕上げのギターを一本所有しており
かなり弾きこんでいますが、手汗などには気をつかいます。暑い時期には使えません。

オイル仕上げのやり方は、拭き漆にも少し似ています。タンポやウェスに乾性油を染み込ませて
塗っては拭き、塗っては拭きを繰り返します。漆は扱うのが難しそうで、挑戦する気はありません。いずれはセラックという塗料を挑戦したいと思っています。これもタンポ摺りです。
理由としては、自分で楽器の補修をしたいからなんです。ウレタンは硬化してしまうと
タッチアップが難しいのですが(できない事はないが、ウレタン自体が好みではない)

セラックは柔らかい塗料で何度でも補修ができます。
そもそも、セラックは非常に柔らかい塗膜であり、ちょっとしたツメの擦れでも、
傷がつきます。また、体温に長くさらすと白濁します。水分でも白濁します。

こんな欠点だらけの塗料なのですが、この柔らかさが楽器の音に相性が良いのです。
オイル仕上げと共に、歴史的にも古い技法で、
ヨーロッパでは楽器や家具などに使われてきました。
今ではよく使われる「ラッカー」の語源もセラックから来ているのです。

道具とは、手入れ、補修をしながら使うものであり、自分で出来るに越した事はないのですね。
やはり、どの道の趣味人も達人になればなる程、自前で手を入れるようになります。

棋具との付き合い方も、ゆくゆくはそのようになっていくと、
さらに奥深い面白さがあるのではないでしょうか。
 
 
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